最近は新しい研究を立ち上げることに集中しています。
研究分野は社会系の数理モデル研究なのですが、幸いにも先行研究がほとんどない分野であることが分かりました。課題設定と手法についても考えがだいぶ煮詰まってきて、来週中には研究計画をまとめて、来月から実際の作業に移れそうです。
定例ミーティングで他研究者の進捗報告を聞いていて感じましたが、社会現象を扱うモデルを構築する際は、とにかく大胆な近似をしていくことが大切であるように思います。表現対象となる社会現象が複雑なため、モデルもパラメータを増やして複雑化しようと思えば簡単にできてしまいますが、意図的でなく複雑化させたモデルの吐き出す結果は、何が起こっているのか解釈困難。
研究成果をスピーディーに出すためには、
- 解きたい課題を明確化する
- その課題を解決するために必要最小限のモデルを作る
- そのモデルから得られた結果をとにかく可視化して、とことん解釈する
という流れを適切なサイズで繰り返すことが必要なんだろうと思います。
とはいえ、実際に作業をしていると色々な末節が気になったり、最初の課題意識を見失ったりしがちなもの。ぜひ、気を付けて臨みたいと思います。
あとは、難しい現象を難しいままモデル化しないで、シンプルな発想を大切にしたいと思います。金出先生の教えにならい「素人発想、玄人実行」を心がけたいかと。
ところで上の本は前作『素人のように考え、玄人として実行する』をリメイクしたもので、Kindle版も出ているようですね。Amazon側で別作者扱いになっているようで、新版が出ていることに気付かず前作『素人のように~』を中古で買ってしまいました…。
統計検定の解答が公開されていました。自己採点してみると、意外と危ないかも…? 解答ミスが配点の高そうな後半に集中しているのが怖いところです。問題は解けているけれど、手法の意味が完全に腹に落ちていない部分も残っているので、統計の勉強は続けたいと思います。