プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

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地方は集住した方がよい

本日7/10(火)より、日本赤十字社で豪雨災害に対する募金が始まったようです。Twitter上の投稿を見るまで知らなかったのですが、ファミリーマートなどのコンビニ端末から募金ができるようですね。今日は時間が取れませんでしたが、さっそく明日、募金してこようと思います。

地方集住・都会分散

東日本大震災以降、天災が相次ぐなかで、防災研究に対する期待は高まっていると思います。私も、防災を専門的に研究している訳ではありませんが、天災による被害を減らすためにはどうしたらよいのか考えてみました。素人ながら、減災のために必要だと思われることは、

  • 地方集住
  • 都会分散

の2点です。つまり、過疎化している地方では、災害リスクの高い地域に住むことはなるべく避けて、なるべく地方都市周辺に集住する一方で、過密化している都会では、少数の都心に集中することを辞めて、多数の小都市内で生活が完結するようなモデルにするということです。別々のことを言っているようですが、要は小さすぎず大きすぎない、適切なサイズの小都市単位で生活しましょうということ。 

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地方集住でエネルギー節約

ただでさえ少子高齢化マンパワーが足りなくなる日本ですから、物資・医療・情報など、生活に必要なあらゆるものを、過疎化地域に住む方々にまで届けるのが困難になっていくのではないかと思います。人にしろ物にしろ、ある場所から別の場所まで動かすには相応のエネルギーが必要で、今後この移動コスト問題が大きくなっていくでしょう。なので、移動距離を最小化するためにも、生活領域はある程度は固まっていた方が良い。

天災リスクが低いと思われる場所に住む

どうせ集住するならば、安全な場所を選ぶべきです。そもそも地震国である日本に、真の意味で安全な場所などないかもしれませんが、少なくとも地盤が比較的丈夫で、今回のような水害リスクが低い場所はあるはずです*1

余談ですが、日本で賃貸を借りる際、その土地の地震リスク*2や水害リスクといった情報が賃貸料に反映されていることは、ほとんどないように思われます。ですので、なるべく天災リスクが少ない土地に住んだ方がお得ですね。私は、地盤が安定していると思われる台地で、近くに河川や池などもない地域を選んで住んでいます。

地方からの人口流出も抑えられる?

仮に、みんなで地方集住をする流れになったとすれば、先祖代々暮らしてきた土地から離れなければならない人々も出てきます。「住み慣れた土地から離れるのは寂しい」という声もあるでしょう。特に、幼い頃からその土地で育ってきた方々なら、その思いはひとしおかと。

一方で、生まれ育った土地から都会へ、若者が流出してしまうということも問題にされていますね。都会へ出る若者のなかにも、住み慣れた土地を離れることに抵抗感を覚える人もいないことはないと思いますが、それでも実際問題、都会へ出ていってしまう。総務省の情報通信白書によると、若者が都会へ出る一番の理由は「良質な雇用機会の不足」のようです。次いで「社会インフラの不足」「良質な教育環境の不足」「娯楽施設の不足」と続いています。どんなに愛着のある生まれ育った土地であっても、職やインフラが不十分であれば、生活していくのは難しいということだと思います。

平成27年度 情報通信白書 より引用)

地方集住によって、小都市圏内で皆が生活するようになれば、上述したような若者が都会へ出る理由がなくなり、人口流出が防げるのではないでしょうか。地方の親と都会の子供が離れて暮らすこともなくなり、高齢者の認知症進行や独居死の抑止に繋がるかもしれません。たとえ同居しないにしても、生活圏が近くにあれば、例えば子供夫婦が共働きをしている間、親夫婦が孫の面倒を見るなど、自然な子育て支援体制ができあがるのではないでしょうか。

田畑に車で出勤しよう

そんなことを考えている折、以下の記事を見つけました。徳島文理大学の八幡先生が書かれた記事です。自分が考えていることに近いと思いましたし、シンプルに面白い内容なので、お時間あるときに読まれることをおススメします。

agora-web.jp

特に面白いと思ったのが、以下の一節:

とくに、崖下や地盤の悪いところからは、撤退すべきである。私はなにも農業や林業をやめろといっているのではない。田畑などに通勤すべきだといっているのだ。

「田畑に(車で)通勤」という発想はなかった。目から鱗でした。

 

もちろん、とにかく集まればよいという訳ではない

人や物の移動エネルギー最小化のために、なるべくコンパクトな生活圏を作っていくのが大切だと思っていますが、とにかく集中過密化すればよいと考えている訳ではありません。最初の方で述べたように、生活圏には小さすぎず大きすぎない、適切なサイズがあるのだろうと思っています。

なので、過疎化が進んでいる地方に対しては「地方集住」ですが、逆に過密化していると思われる都会に対しては「都会分散」な訳です。東京都が「時差Biz」という、出勤時間をずらすことで通勤ラッシュを緩和しようというキャンペーンを始めたようですが、私にとっては「そもそも何故出勤する必要があるのですか?」と言いたいところです。

 

限りあるエネルギーを有効に使うためにも、人の数を減らして、移動もなるべく減らすことが必要だと考えています。このあたりについては、明日以降、別の記事でまとめてみたいと思います。

 

*1:集住するのに十分なスペースが本当にあるかどうかは調べていないので分かりませんが…。

*2:ここでいう地震リスクとは地震が発生したときの被害期待値という意味。地震に見舞われること自体は、日本に住む限り、どこに居ても避けられないと思われる。