こんばんは、ゴドーです。
少し前の話になりますが、8/30に発売した『アオアシ』の最新刊を、発売翌日くらいに紙媒体で買いました。
過去の本は電子書籍で購入していたので、この最新刊も当初は電子書籍版を買うつもりでしたが、紙媒体に比べて配信開始が1週間遅れるんですよね。
どうしても早く読みたかったので、久しぶりに紙のコミックスで買いました。
以降の巻も、このまま紙媒体で買っていくかもしれませんが、そうすると置き場所を考えないと…。
どうして、電子書籍の方が遅れて発売されるのでしょうか。
今どき、デジタルで入稿されていることが多いでしょうし、例え原稿がアナログだったとしても、印刷前には電子ファイル化されているはず。
書店や小売店などを介さなければならない紙媒体に比べて、電子書籍の方がどう考えてもスムーズに販売できそうです。
おそらく、あえて電子書籍の発行を遅らせているんでしょうね。
電子書籍版が遅れて発行される理由は何でしょうか。
主な理由は、海賊版が出回ることをなるべく防ぎたいということではないかと思います。
紙媒体に比べて電子媒体の方が、コピーの手間が少ない割に流通させるのは容易で、海賊版を流そうとする悪意を持った人々に狙われやすいのは間違いないかと。
一時期「漫画村」がニュースになっていましたが、海賊版が簡単に読める状況は、クリエイターにとってもファンにとっても喜ばしくないでしょう。
海賊版の問題に対して、「海賊版で読む人は、そもそも海賊版が無くてもその本を読まない」という声もあります。
海賊版を読む人はもとからお金を払う可能性が低い人であるから、海賊版が流通することによる機会損失は、そこまで高くないのではないか、ということです。
むしろ宣伝になってよい、とまで言う人もいますね。
しかし、個人的には、これらの主張は的を外していると考えています。
海賊版の問題は、商品が本来の価値に見合わない価格で提供されていることそのものだと思います。
商品につけられた値段というのは、サービスに対する対価であって、過剰に安値を付けたり、容易に無料で手に入ったりするような状況は、ひいてはサービス自体の価値を損なうことに繋がると感じます。
よく、無償で素晴らしい作品を公開しているアマチュアクリエイターに対して、「お金を振り込ませてほしい」とか「振り込めない詐欺」とかネットでは言われたりしますが、このような精神こそ、サービスとその対価のやりとりの根底にあるべきものだと思います。
後は、海賊版を流布しているサイトの管理者は、ユーザの個人情報を不正に取得するなど、何らかの価値を不正に得ようとしていることがほとんどだと思うので、人が作った価値にタダ乗りして、自分は何ら価値を生み出していないこれらの人々が利益を得るのは、規範として許されないことだとも思います。
簡単に言えば、みっともないことだと。
以上のように海賊版の問題がある以上、電子版をすぐに販売することは難しいのかもしれません。
しかし、善意のユーザーにとってみれば、読みたい本が発売日から(しかも書店を探し回ることなく)読めるというのが電子書籍の大きなサービス価値ですし、紙媒体の発売日から待たされるのは嬉しくないことです。
デジタルである以上、容易にコピーされうるという大きな弱点はありますが、なんとかプロテクトされたプラットフォームを構築して、電子書籍をスムーズに読めるようにしてほしいものです。
- 作者: 小林有吾,上野直彦
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それでは、また。
/ゴドー