プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

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ゲーム理論の復習を始めました

こんばんは,ゴドーです.


職場でゲーム理論を勉強したいという人がいて,そのうち有志で勉強会を開こうかという話になりました.

僕も大学時代に独習したことがありますが,改めて勉強し直したいと思っていたところなので,ぜひ参加したいと思っています.


今更ですが,ゲーム理論とは何かというと,複数人のプレイヤーが合理的に行動しようと意思決定したとき,それぞれのプレイヤーが選ぶ戦略がどのようになるものかを考える数学的な理論です.

例えば2人のプレイヤーが「じゃんけん」をするとき,グー・チョキ・パーのそれぞれの手が,各プレイヤーの取りうる戦略となるわけです.


これに加えて,各プレイヤーがどのように振る舞うかのモチベーションとなる「効用」の値を設定します.

例えば,「じゃんけん」で勝ったプレイヤーは+1の効用を得て,負けてしまうと効用は-1になってしまうといった感じです.


ゲーム理論では,各プレイヤーがゲームの結果として自身が得られる効用を最大化するように戦略を選ぶと考えます.

「合理的な行動」というのを数学的に扱いやすくするため,数値で表現される効用の最大化という定義に置き換えているわけですね.


人間の行動は複雑であり,数学で表現することなどできるのか? と思われるかもしれません.

実際,それは部分的に正解で,人間の行動を「すべて」モデル化することは不可能でしょう.

しかし,例えば大きさの異なる2つのお菓子を子供に選ばせたら,大抵の子供は大きい方を選ぶように,合理的と思える行動をとっているように見える例は多数あります.

また,長期的な戦略の選び方や,多数のサンプルをとったときの大まかな傾向を考えてみても,合理的に行動しているように見えることも多いでしょう.

さらに,行動経済学におけるプロスペクト理論のように,一見不合理に見える行動でも大抵の人がそのように行動する,といったような傾向があるならば,それも理論に組み込める可能性があります.


ゲーム理論の面白いところは「効用」を与える関数の形に制約を課していないところで,例えば一見当人が損をしており不合理に見える利他行動も,自分の利益を他人に与えることで効用が高くなるような関数形にすれば表現可能です.

逆に,理論を現実に適用としたときには,効用の与え方が問題になってくるのですが….


ゲーム理論に限りませんが,人の行動を理論モデル化する試み全般をおもしろく感じています.

まずはゲーム理論の復習から始めて,ひとつひとつ勉強していきたいと思っています.


それでは,また.

/ゴドー