こんばんは,ゴドーです.
今日は伝統太極拳のレッスン日でした.
太極拳の個人稽古を始めてから,1年半ほどになります.
レッスンは初級編・中級編・上級編と3段階に別れており,僕は中級編から個人稽古を始めましたが*1,いよいよ最後までまとまり,次回から上級編へと進むことになりました.
今日のレッスンの最後に,次回から上級編へ進むという確認に加えて,機会を見つけて「剣」の稽古もしようという話になりました.
伝統太極拳を始めるまで知らなかったのですが,太極拳には剣の型があるのです.
あのゆっくり動く太極拳のイメージはそのままに,手に剣を持ちながら戦うような一連の技があるということです.
今日はその触りを部分的に見せてもらいましたが,剣をくるくる回したりサッと払ったりと,様々な技があるようです.
先生の話を聴いていて感じましたが,剣をもって動く技も徒手空拳で動く今まで練習してきた動きと同様に,身体を微妙に動かして常に安定な体勢を取り続けることが必要なようです.
剣が入ってきても身体操作のコンセプトに変わりはなく,むしろ剣まで含めて最適な動きをしていくといったイメージでしょうか.
言葉を換えれば,身体性を剣にまで拡張することなのだと思いました.
身体というとタンパク質で出来た体躯を示すのが普通ですが,テニス選手はラケットを手のように自由に扱えるのだと思いますし,盲目で白杖をつきながら歩く方は,杖の先まで感覚が延長されているのではないでしょうか.
そもそも何も道具をもっていないように考えている僕たちだって,身体感覚を実際に感じているのは各種感覚器であり脳なのであって,それがボディーのサイズに空間的に拡張された状態に初めからなっているのだと言えると思います.
もって生まれた身体を自在に操作することすら難しいのですから,剣のような道具まで自分の感覚を巡らせることもきっと難しいでしょう.
しかし,自分の感覚を広げていくという点で身体の操作も剣の操作も全く同じだと思いますし,稽古中はまた違った刺激があって良いのではないかと思いますので,ぜひ並行して練習していきたいと考えています.
それでは,また.
/ゴドー
*1:初級編は別の集団稽古で習っていました