こんばんは,ゴドーです。
今日は晴れて散歩日和でした。
夕方,道を歩いていると前から気になっていたカフェが空いているのに気付き,早速入ってみました。
窓際の席に座り,店前の植栽に生えている草花を眺めながら,美味しいコーヒーとパウンドケーキを頂きました。
ざっと眺めただけでは「草だ」「花だ」以上の感想が出ない植物ですが,改めてじっくり観察してみると,これがなかなか面白い。
ある植物は葉っぱが細長く平行脈,別のものは葉っぱが広がった網状脈。
なんとなく昔学んだ記憶はあるものの,そこに生えている草の名前すら分かりませんね。
しかし,名前が分からないとか分類がどうとか,そんなことは実はどうでもよいのです。
大切なのは,今そこにある草の形や,色や,数を目を皿にして調べてみること。
たとえ同じ名前がついた植物でも,1本1本の姿形は全て異なっています。
単に「草」だとか「〇〇ソウ」だとか,名前を知って終わりにするのではなく,むしろその言葉が表す具体的な姿,詳細をじっくりと観てみると。
そうすると,普段思い付かないような疑問がふつふつと湧いてきますね。
例えば,葉っぱの枚数や茎から生える方向は日照に当たる面を増やすように生えるという知識がありますが,本当に効果的に働いているのか?
南側の葉っぱを大きくして,北側の葉っぱは控えめにする方が,日照に当たるためには有利そうに思えますが,そうなっているでしょうか?
葉っぱの形状はDNAで大まかに決まっているかと思いますが,実際にはバラツキがありますね。
一体何がこのバラツキを生んでいるのか?
人間の見たものを大まかにまとめて理解する機能は,即座の判断をするのに役立っていますし,またこの機能のおかげで抽象的な物事を考えているのでしょう。
しかし,本当は網膜に細かい葉っぱの形状が写っているにも関わらず,それを「植物」の一言でまとめて理解するとき,実はたくさんの特徴が捨象されているのです。
時には画家のような微細まで「あるがまま」に観察する目を持って,簡単にまとめて理解してしまおうとする意識を抑え,本当はどのようなものであるのか観察してみること。
目の前にあるものをじっくり観察していると,頭の違うところを使っているような気がしてなかなかに新鮮。
普段とは別のアイデアも浮かんできますし,時々試してみるのが面白そうです。
それでは,また。
/ゴドー
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