こんばんは,ゴドーです。
今日も読んだ本の紹介を。
望月優大さんの『ふたつの日本 「移民国家」の建前と現実』です。
- 作者: 望月優大
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/03/13
- メディア: 新書
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少子高齢化で労働力不足が叫ばれる日本。
外国人の力を借りて,労働力を補っていく必要があることは当然ですね。
コンビニや飲食店などで外国人店員を見る機会は多いですが,実際に彼ら彼女らがどういう制度の元で働いていて,その実態はどうなっているのか?
これまで見えていなかった日本という「移民国家」の本当のところが統計データで明らかになります。
詳しくは当該本を読んでいただきたいのですが,建前と現実との間で,大きな歪みがあるのですね。
外国人労働者にリスクを追わせる構造は,人権問題として許されないことはもちろん,中長期的な目で見たとき,全く日本のためにはならないでしょう。
外国人が日本に来て働くのは,多くが母国より日本の方が経済的に豊かだからですが,日本とそれら諸国との経済格差はこれから縮まっていくでしょう。
『FACTFULLNESS』にも出てきた話ですが,先進国と途上国との格差は実は思っている以上に開いておらず,途上国は現在の先進国水準にどんどん近づいているのだと。
経済格差を盾に労働人を安く扱き使うような横柄な態度をしていては,将来的に日本に外国人が来てくれなくなるのではないでしょうか。
経済合理性も分かりますが,倫理的に正当でない手段では,今後続いていかないように思います。
というか,単なる人件費だけでは測れない,正しさとか公平性といった考え方まで含めた合理性を考えなければならないのでは。
『ふたつの日本』著者の望月さんが編集長を勤めるウェブマガジン「ニッポン複雑紀行」にアクセスすると,移民問題に関する記事を読むことができるようです。
日本の移民問題に関して,これから興味を持ってウォッチしていきたいと思います。
それでは,また。
/ゴドー