こんばんは,ゴドーです。
戸田山和久著『論文の教室』を読みました。
著者と論文がヘタな大学生の会話で進むカジュアルな本ですが,書かれている内容は実用的です。
主な想定読者は大学生だと思いますが,まえがきにも書かれている通り,報告書を書く必要がある社会人にも使えますね。
例として挙げられているの社会学系の内容ですが,構造が大切だというのは自然科学の論文でも同じ。
そういう意味で,あらゆるジャンルにおいて論理的な文章を書く人の役に立つ本でしょう。
本文では具体例として,生命倫理に関する論文が使われています。
最初は論文がヘタな学生が書いたという想定で,とにかくヒドイ論文が載せてあるのですが,論文の書き方を抑えていくことで,徐々に直っていくのがおもしろいですね。
本文の大部分は,論証の方法について述べています。
論理的な文章がどのようにできているのか,またどのようにツッコミ(反証)を組み立てていくのかなど。
具体例と共に書かれているので分かりやすく。
批判的な読み方は,自分が読者の立場になったときにも重要となりますから,一粒で二度美味しいですね。
この本を通じて得た理論を,さっそく明日から実践して身につけていきたいと思います。
それでは,また。
/ゴドー