こんばんは,ゴドーです。
昨日紹介した『その問題、やっぱり数理モデルが解決します』でも触れられていますが,数式の意図するところが読めないときに,手を動かして具体例を書いてみることは大切。
抽象的なものを抽象的なまま考えるのはやはり難しいですし,具体的な例から積み上げることで初めてイメージが掴めるでしょう。
塾講師のアルバイトを長年続けていましたが,数学が苦手な生徒さんは書き出すのが苦手ですね。
というか,抽象的な数式を見て手が完全に止まってしまって,どこから手を付けていいか分からなくなってしまうと。
まずは問題文を読んで図を描くことを強く推奨していましたが,なかなか図を描きたがらない子も多かったですね。
どう図を描いていいか分からない生徒さんには描き方を説明すれば徐々にできるようになりますが,そもそも図を描くことがある種「負け」だと思っていた子もいたかも。
数学が得意な人は頭の中だけで全て解ける! みたいな印象があるのかもしれません。
どんなに優れた人でも,頭の中だけで展開できる量には限界があります。
実際に紙の上に図や式を書いていくことで,頭の負荷を軽減することができるでしょう。
頭の中だけで深く物事を展開しているように見える人であっても,それは書き出す訓練を長年続けたことで始めて獲得された能力であり,初めから真似をしても無理があるというものです。
物事を考えるというのは頭の中だけで完結することではなく,身体感覚や五感をフル活用する作業。
手を動かして図や式,文章を書き,それが目に入ることで考えが進んでいくものだと思います。
それでは,また。
/ゴドー