こんばんは,ゴドーです。
オードリー・タン著『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』を読みました。
ずっと気になっていた本書ですが,ようやく図書館で予約順が回ってきたのです。
個人的には同氏の『自由への手紙』より興味深い部分も多く,あとで買い直してもいいかと思った次第です。
デジタルはなんのために利用するのかという思想の部分に本書のユニークさがあると思います。
このあたりは様々なプロジェクトでデジタルを利用した実績があるタン氏ならではで,言葉に説得力があります。
なにより面白かったのは途中で登場した「共好」という言葉。
元はアメリカ先住民の「Gung Ho(:共同で仕事する)」から来ている言葉だそうです。
人にはそれぞれ違った価値観があることを念頭におきつつ,皆が受け入れられる価値観を見つけるために共に考えるということが重要だと。
個人的に価値創造には各ステークホルダーの「納得」が必要だと思っていましたが,近い部分がありまそうですね。
途中で語られる民主主義のあり方についても,日本は台湾から学ぶことが多いと思いました。
合議の上で物事を進めていくことが民主政治ですから,タン氏のデジタルに対する考え方を踏まえても,民主主義が語られるのはある意味当然で,このあたりもよくある技術書とは一線を画すところですね。
「政府が」「首相が」と全ての問題を他人の責任にするような姿勢を変え,もっと皆が能動的に意見を発信して議論してく必要があると思います。
それでは,また。
/ゴドー