こんばんは,ゴドーです。
沢渡あまね著『仕事ごっこ ~その”あたりまえ”、いまどき必要ですか?』を読みました。
”判子のお辞儀”のようなビジネスシーンにおける「謎マナー」や,PPAPのような前時代的な運用方法など,生産性に寄与しない風習を”仕事ごっこ”としてコミカルに批判した本書。
表紙のイメージそのまま,かなりポップな仕上がりで,15分くらいで読み終わることができます。
このデザインがビジネスシーンで意思決定権を持つ層にリーチしているかどうかは分かりませんが,内容自体は「まあそうだよね」と可もなく不可もない感じでした。
”仕事ごっこ”の一例として挙げられていたのが相見積もり。
見積もりを取らせるだけ取らせて,あとは安いところから買うというのは,見積もりを作る側にとって一方的なコストになっています*1。
また,相見積もりを頼む側としても,複数の相手に見積もりを依頼して,その内容を見比べるのは時間がかかりますし,ワンストップで済むならその方がありがたいでしょう。
社会全体の生産性を考えたとき,止められるなら止めた方がいい習慣なのかもしれません。
ただ,相見積もりを推進しているのは直接購買取引を行っている当人同士ではなく,財布を握っている別の人であることが多いので,そこがこの風習を撤廃する上でのハードルになっており,難しさを生んでいますね。
問題意識は感じていながら,結局既存ルールに従ってしまう自分も,ある種の共犯者なのかもしれません。。
それでは,また。
/ゴドー
*1:見積もりを作る時点で対価が発生していればよいのですが,そのような例は多くなさそうです。