プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

MENU

ベイズ統計モデリングを良書で勉強中

こんばんは,ゴドーです。


統計分析の勉強として『予測にいかす統計モデリングの基本──ベイズ統計入門から応用まで』を読んでいます。

単なる数式の羅列ではなく,現象をどう捉えてモデル化するかというところから話が始まり*1,副題通り「応用まで」見据えた構成になっているのも嬉しいところです。

難易度としては数学や統計の素養がある程度備わった人向けの参考書という感じで,非常に読み応えがありますね。


基礎理論から説明している本であり,数式を展開している場面が多いですが,式変形の意義まで解説されているのがGoodなポイント。

本書がベイズ統計の専門書であることも反映していると思いますが,モデル式が出てくる前に,モデル化対象となる現象をどう捉えるかという解析者の信念から話が始まるので,読んでいて納得感がありますし,実務の中でモデルを作っていくときの考え方が学べます。

自分のように仕事の中で実際に統計分析を使っていこうと考えている人間にとっては,非常にありがたいですね。


参考書の位置付けとして「読み物や雑誌記事を卒業した読者が(中略)専門書などに進むことができるようになること」と書かれていますが,読み物レベルと専門書レベルの真ん中というよりは,やや専門書寄りかもしれません。

少なくとも非専門家の自分にとっては,相当集中しないと読み下せないですね。

最近は頭を使った骨太な読書から遠のいていたので,リハビリも兼ねて本書で勉強していきたいと思います。


それでは,また。

/ゴドー

*1:第1章でかなり具体的な例について「上手くいかないモデル」をまず説明して,その後の章で基礎理論から応用を説明し,最後に「より上手いモデル」で締める構成がお見事です。