こんばんは、ゴドーです。
『会計の世界史』を読了しました。
この前の記事にも書きましたが、会計を学ぶ上で歴史的な必然性から教えてくれる良書でした。
会計について体系的に学んだことがないですが、たとえば用語の意味や帳簿の付け方だけを解説した教科書や指導は世の中を探せばけっこう見つかりそうな気がします。
これは会計のみならず他分野でも普遍的に見られる傾向なので、おそらく間違ってはいないはず。
こういうダメな説明は、それが何であるかという「What」の説明に終始しており、なぜそうなっているのかという「Why」を説明していないから納得感がないし応用が効かないのですよね。
逆に上で挙げた『会計の世界史』では、時代時代で生まれた会計制度(What)を説明する際に歴史的な経緯(Why)をふまえて解説しおり、この点が素晴らしいと思います。
「What」と「Why」として明確に整理できていたわけではありませんが、学生時代に塾講師をしていたとき、「Why」の部分を手厚く解説するよう心がけていたことを思い出します。
典型的なダメ講師は問題の解法(What)だけを解説して、そもそもどうしてそのような解法に至るのか(Why)の部分を説明しないので、生徒は解法をただ丸暗記するしかなく、その結果として自己修正が効かず、応用問題への対応も難しくなってしまいます。
そもそも納得できていないことを丸呑みで覚えるのは難しいですし、最短で理解するためには「Why」から「What」までを自然なストーリーで繋いであげるのが一番です。
ちなみに「What」に対する「Why」は必ずしも1通りではなく、ありうるストーリーは複数存在することも多いです。
思いつく全ての「Why」を挙げるとそれはそれで理解が阻害されるので、必要最小限の「Why」を選んでストーリーを構築するのがよいですね。
それでは、また。
/ゴドー