こんばんは、ゴドーです。
ポール・J・シルヴィア著『できる研究者の論文生産術』(原題:How to Write a Lot)を読了しました。
本書のキモを一言で述べれば「執筆のための時間をスケジュールして、その時間に執筆することを死守せよ」となるでしょうか。
他の本でも読んだことがあるような話で、言葉にすると当たり前な感じもするのですが、著者の愉快な語り口によって腹落ちしやすいのが本書のいいところですね。
また、後半は論文投稿や本の執筆について実践的なアドバイスがあり、こちらも参考になります*1。
著者は「一気書き」派を痛烈に批判するのですが、執筆のための時間を「とる」とか「見つける」という考え方自体も批判しているのが印象的です。
本書内で出てくる例ですが、たとえば授業の時間を「確保する」「見つける」とは言わないわけで*2、こと執筆にあたってこのような動詞を使っていること自体、執筆を軽く見ていると言えなくもないですね。
自分自身を鑑みてみれば、執筆のみならずもっと基本的で不可欠な事項、たとえば睡眠時間についても、なんとなく「見つける」感覚でいた気がします。
XX時からYY時は睡眠時間である、といったようにスケジュールを決めて、それを厳守するように努めること。
ブレがちなヒトが生産性を維持していくためには、実は特別なシステムなど必要なく、ただこの原則を実践できるかどうかに掛かっているような気もしてきます。
それでは、また。
/ゴドー