こんばんは、mulfunctionです。
湯シャンというのをご存知でしょうか。シャンプーを使わずお湯だけで髪を洗うという方法のことです。一説によると、化学物質の入ったシャンプーを使わないことで、髪の状態がよくなるのだとか。湯シャンを続けることで、抜け毛が減ったという人もいますね*1。
折り合いが悪い人たちのことを水と油と言うように、水と油はほとんど混ざりません。水は分子内で酸素が水素の電子を引っ張ることで電気的な極性の偏りが生じている一方、炭化水素基からなる油は電気的に中性です。この電気的な性質の差があるため、容易に混ざらない訳ですね。
そこで、1つの分子内に極性の偏りがある部分(親水基)と電気的に中性な部分(疎水基)をもつ物質を混ぜてやると、この分子が水と油それぞれの間を取り持つことで、結果的に油が水の中に混ざりやすくなります。このような物質のことを界面活性剤といいます。石鹸やシャンプーで汚れが落ちるのは、この界面活性剤が含まれているからです。
高機能なシャンプーでは、より強力な界面活性剤によって、皮脂の汚れを水で洗い流しやすくしています。しかしながら、元来人間は髪を洗うにしても水かお湯で洗ってきた生き物でしょうし、強力な化学物質で皮脂を過剰に落としてしまうのは、頭皮や髪にとって何らかの影響があっても不思議ではありません。
湯シャン派の意見では、お湯だけで髪を洗っても皮脂の汚れはかなり落ちるとのことです。そもそも、髪の汚れにはシャンプーを洗い残したものも含まれているでしょうし、お湯だけで洗うことを続けていくことで頭皮の状態が良くなれば、生じる皮脂自体も減るのかもしれません。
とはいえ、本当にお湯だけで汚れが落ちるのかはよく分かりませんし、髪にとってどのような効果があるのかについても、Google検索でトップに出てくる数ページを見た限りでは、定量的な評価データはないようでした。気になるニオイの問題についても、湯シャンを実践した人の証言では、それほどニオイは気にならないという意見が多いようですが、実際にニオイが出ていたとしても(指摘してくれる身近な人がいなければ)自分では気が付かない可能性もありますし、どうしても不安になりますね。
とりあえず実験的に、3日ほど湯シャンを続けています。髪質が変わるのに1週間ほどかかるケースが多いみたいなので、ニオイの不安と戦いながら、もう少し経過を見てみようかと思います。
それでは、また。
/mulfunction