プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

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非専門家相手にこそ伝えられるように

こんばんは,ゴドーです。


フィクションに出てくる科学者は,大抵変わり者。

マッド・サイエンティストとまでいかないまでも,社会常識がないイメージで書かれることが多いようで。

確かにある種,偏った集団ではあるので,変わり者が比較的多いのは確かかもしれません。

しかしながら,現代の科学者にとって「コミュ力」はもはや必須スキルになりつつあります。

いつまでも変わり者のままではいられないと。


科学者に求められるのは,いかに一般人向けに分かりやすく説明するかということ。

科学コミュニティの中では,コミュニケーションのやり方が統一化されていますね。

文章の書き方など,お作法がある程度確立していると思います。

しかし,一般向けに話すとなると,相手はそのお作法を知らないわけで。

一般人にも作法を身に付けさせようとするのは,やはり難しいので,科学者側が一般に寄り添う必要が出てきます。


非専門家相手に話す際は,相手のバックグラウンドをよく考える必要があります。

前提条件がおそらく彼我で大きく異なっているはず。

相手のもつ文脈にリーチする形で話さないと,ほとんど響かないでしょう。

納得感を与えるためには,相手の立場や,社会的状況をよく理解しておかなければなりません。


決して容易なことではないのですが,本当に技術で社会をよくしたいと思うならば,避けては通れない道なのだろうと思います。

「人に伝える」「人を動かす」というのは,簡単な話ではありませんが,非常に面白い問題だとも思う次第で。


それでは,また。

/ゴドー