プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

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残酷という魅力

こんばんは,ゴドーです。


永井義男原作,松本次郎著のコミック『いちげき』を読みました。

月刊「コミック乱」で連載中の漫画で,ちょうど今日,最新6巻が発売したところです。

2020年5月15日現在,第1巻のみKindle Unlimitedで読めるようです。

いちげき (1) (SPコミックス)

いちげき (1) (SPコミックス)


幕末混乱期,薩摩藩に対抗する非正規ゲリラ部隊として選抜された農民たちが主役のこの作品。

ときにあっさり過ぎる程に人が死にますし,身分差による不条理も多い,非常に残酷な世界です。


読んでいてスカッとするとか泣けてくるとか,そういった類の漫画ではありません。

なので,万人受けすることはないかも。

だけど,自分はこういう漫画に非常に心惹かれてしまいますね。

「〇〇万人が泣いた」のようなジャンクフード的作品よりも,悲哀や残酷,多少のエログロといった毒が入っていた方が美味しいものです。


残酷といえば普及の名作『シグルイ』を思い出しますが,アレも一度読み始めたら手が止まらないタイプの作品ですね。

こういう物語を創作できる方々は本当に凄いと思います。


自分自身は荒事がとにかく嫌いだし,平和な世界で生きていたいと思っていますが,しかし残酷なモノから目を背けるのは間違いだと思っています。

温室育ちのままでは弱いままになってしまうと思いますし,辛い現実に立ち向かうこともできなくなってしまうでしょう。

残酷という魅惑的な毒に,多少は身体を慣らしておく必要があると思います。


それでは,また。

/ゴドー