プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

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社会調査はまっとうに行ってほしい

こんばんは,ゴドーです。


仕事の待機時間に谷岡一郎著『「社会調査」のウソ リサーチ・リテラシーのすすめ』を再読了しました。

2000年初頭に書かれた本ですが,社会調査に関する現状は今も変わっていないように思いますし,多くの人が一読すべき内容だと思います。


本を読んだとき,そこで書かれていた内容にすぐ出会うことがありますね*1

今回もそのパターンで,救急医の木下先生がTwitter上で実施されていたアンケートが気になりました。


結論自体は「再開すべき」だと個人的に思いますし,そのように投票しましたが,この結果を大臣に伝えるという使い方については,正直なところいかがなものでしょうか。

先生ご自身も理解されているように,社会調査としては不適当な方法になっています*2

こういう社会調査っていわゆる「反ワクチン」界隈の人もよく使ってくる手段だと思うのですが,相手が「ゴミ」社会調査を使ってくるから,こちらはより大きな「ゴミ」で対抗しようとしているように思えて,主張の真当さ自体を損ねる行為だと思います。


数のインパクトを頼むのであればアンケート調査より署名を集めるべきですし,政治に働きかけるために世論を反映したデータが必要なのであれば,相応のコストをかけて真当な調査をすべきだと思います。

そのために資金が必要なのであれば,(これまでにもそうしていたように)募金協力もしたいですね。

いち支援者として,HPVワクチン普及の取り組みが正道を歩むことを願っています。


それでは,また。

/ゴドー

*1:なんとかの法則みたいに名前があるのかな?

*2:谷岡先生がおっしゃるところの「ゴミ」社会調査になってしまっています