こんばんは,ゴドーです。
前々から読みたかった本をようやく読了しました。
『データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために』です!
著者の江崎先生は現在,東大先端研の特任講師。
経歴だけ見ても,たぶんすぐに准教授になるんだろうなと感じさせる非常に優秀な方です。
その先生が書かれた数理モデルに関する本書ですが,およそデータ分析に関わる人がまず読むべき必読書といっても過言ではない内容でした。
一口にデータ分析といっても,その目的は理論よりから応用よりまで様々。
目的次第,またデータの内容次第で,どのモデル手法を使うべきかが変わってきます。
いったい世の中にどういうモデルがあるか浅く広くでも知っておかないと,有効な手法の存在に気が付かないまま時間を浪費しかねません。
本書は数理モデル初学者のための素晴らしいガイドブックになっています。
さらに,ただ世の中にあるモデルの羅列になっていないのが素晴らしい。
モデルを使う目的や限界について丁寧に記載されていますし,より詳細が知りたい読者のための参考図書もちゃんと記されています。
これからデータ分析を始めようとする人や始めたての人に最適な,非常に実践的な内容となっています。
また,「入門」と冠してあるだけあって,説明が非常に分かりやすいのもポイント*1。
この本で概要を掴んでから,より詳細な参考書に進むのもよい学習ルートでしょう。
流石に全く前提知識ゼロだとおそらく本書は読めないでしょうが,大学基礎課程程度の知識があれば十分読み進められる内容ではないかと。
久々に良書に当たりました。
周囲の同僚にも布教していく所存です。
それでは,また。
/ゴドー
*1:世の中,入門書を謳っていながら,まったく難解な本も山ほどありますが…