自分で作らないと分からない

こんばんは，ゴドーです。

森博嗣先生の『ジャイロモノレール』を読みました。

大戦前の忘れられた機械技術を調査し，実験して，ついに再現した研究録です。

ジャイロモノレール (幻冬舎新書)

科学技術は進化し続けていると思っている人もいるかもしれませんが，実際には創生と絶滅を繰り返していると言った方が近いのではないかと思います。

電子制御が普通になった現代では，前世紀以前の機械技術が既に途絶えつつあります。

機械以外でも，たとえば伝統工芸の優れた職人技が，跡継ぎがおらず絶えてしまうという話題もよく聞きますね。

そもそも電子制御に関しても，普通にユーザとして使っているだけでは仕組みが分からないし，既に技術が途絶えているといえなくもないのかもしれません。

技術が高度化して全体像を捉えることが難しくなったことに加え，全てが電子チップのなかに格納され，機能を直観的に捉えづらくなっているように思います。

製品レベルで仕組みを理解したり，独力で制作したりするのは不可能かもしれませんが，単純なものであっても，自分で手を動かして工作してみることが，本質的な理解のために欠かせないような気がしています。

ぜひ，来年は簡単な電子工作にチャレンジしてみようかなと思っている次第です。

それでは，また。

/ゴドー