こんばんは,ゴドーです。
特に何のきっかけがあったわけでもありませんが,ラブコメ漫画の傑作と名高い『めぞん一刻』を読みました。
連載が1980年~1987年ということで,僕の親が大学生の頃の話ですね。
舞台が一世代前ということで,価値観や行動原理に差を感じたりもするのですが,ラブコメとして本当によくできていますね。
漫画史に詳しいわけではありませんが,三角関係やら勘違いやら定番の展開とコメディが実に面白いなぁと。
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連載開始から40年経っているということで,『めぞん一刻』も既に一種の「古典」といっていいかもしれません。
しばしば「古典」という言葉を「古臭い」「時代遅れ」という悪い意味に取っているひとが見受けられますが,これは誤り。
むしろ「時代を経てもなお残る素晴らしいもの」という解釈が正しいと思います。
たとえば物理学の世界では,量子力学が確立したことで,それまでのいわゆるニュートン力学は「古典力学」と呼ばれたりしますが,これは古くて間違っていたという意味ではないのですよね。
適用すべき場面が違うだけで,量子力学も古典力学も共に重要です。
実際,高校生は物理の授業で古典的な物理学を学んでいるわけですし。
ときどきクラシック音楽を聴いたりするのですが,モーツァルトやベートーヴェンなど,音楽の素養がない自分が聴いても心が動きますし,何百年経ってもなお広く演奏されているのだから凄まじい。
「古典」の授業で習う文章だって,例えば『枕草子』なんて1,000年前の文章なのですから,もう何十世代を経てもなお読まれているというのはすごいことです。
僕の好きなビデオゲームの世界では,ドット絵テイストの「クラシック」なゲームデザインが敢えて最新ゲームに取り入れられたりしますし,普遍的なパワーのあるものは時代や価値観の変化に対しても残り続けるのですね。
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ところで,原作を読むまでアニメ版響子さんのデザインしか知らず,『らんま1/2』でいうところのかすみさん的なビジュアル・キャラクターなのかと思っていましたが,容姿はむしろシャンプーよりでした。
未亡人ということは知っていたのですが,思っていたよりずっと若いし色っぽいひとで驚きです。
原作を読んでみないと分からないことも多いですね。
それでは,また。
/ゴドー