プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

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「すずめの戸締まり」を観てきました

こんばんは、ゴドーです。


「すずめの戸締まり」を観てきました。

最近の新海誠作品3作(「君の名は。」「天気の子」)と比べて、個人的には一番よかったです。

※ネタバレ注意です!

suzume-tojimari-movie.jp


ガリレオ劇場版を観に行ったときの予告編で流れていたレベルでしか前情報を知りませんですが、「震災」というテーマが個人的には大ハマリで、詳しくは語りませんがクライマックス辺りでボロ泣きしてしまいました。

幼少期に阪神淡路大震災があり、小学校で震災教育を受けたためか、安寧で平凡な日常生活が急に途切れるということが非常に哀しいし辛いのです。

平均以上に震災への備えをしている方だと思いますが、それでも急な地震で自分や家族を失う可能性は失くせないし、また大切な人を失う人をゼロにすることはできず。

無力な自分たちが最後にできることは漠然とした何かに祈るだけであり、そのように普段から考えていたことが映画の展開とシンクロしていて自分の琴線に触れましたね。


なお、一緒に観ていた家族は主人公が道中に出会う人々について特に感情移入して観ていたようでした。

「震災」に気を取られていた自分はそこまで意識できていませんでしたが、確かに思い返してみれば各土地に住む人々の生活感が丁寧に描写されていたなと。

他にも「千と千尋の神隠し」を連想させるような日本神道感や、「君の名は。」のようなボーイ・ミーツ・ガールや、自然・鉄道・街並み・廃墟の美麗描写など、新海誠作品らしさがいろいろと詰まっていました。

高級料理は様々な食材と調理法を組み合わせて複雑な味わいを作り出しますが、本作はその映像作品版といった感じで、様々な方向性を絶妙なバランスで混ぜ合わせており、より多くのひとにどこかしか刺さる作品になっていたのではないかと思います。

個人的には単なるボーイ・ミーツ・ガール以上の何かを含んだ作品の方が楽しめる気がしますし、気が早いですが新海監督の次の作品も楽しみにしています。


それでは、また。

/ゴドー