プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

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構造を理解している人間はほとんどいない

こんばんは、ゴドーです。


押井守監督が語った脚本の方法論という、おもしろいツイートを見かけました。

エンタメに疎いので、押井守監督と言われてもあまりピンときません(アニメ「うる星やつら」をほんの少し見たことがあるくらい? 森博嗣ファンですがアニメ版「スカイ・クロラ」は観たことなし)。

しかし、構造を捉えることが大事という趣旨には大いに同意です。


「構造ってものを本当に理解している人間はほとんどいない」は至言ですね。

文化・文明の長い歴史に対して、「構造主義」が提唱されたのは高々20世紀になってからのことですし、構造を通じて現象を捉えるものの見方は人間にとって自然なことではないように思えます。

実際、構造は物理的に存在するものではなく、心象世界において描く必要があるものですから、人間の認知機能を意識的に使ってようやく見えるようになるものかと。


もとのツイートでは脚本家に向けて評論が勧められていますが、構造が分かりやすいものから入るのは合理的ですね。

同じように、論文もお作法がある程度固定され、構造が初めから明示されている文章なので、駆け出し研究者が研究の構造を学ぶのにうってつけですね。

また、構造分析的なものの見方ができる人は、創作や研究以外の分野においても構造を見抜く(当てはめる?)ことができるようになりそうですし、結果的に問題解決能力が高まることになりそうです。

自分もますます意識的に訓練していきたいところです。


それでは、また。

/ゴドー