こんばんは,ゴドーです。
峰宗太郎先生の新著書を読みました。
年明け以降も続くであろう新型コロナ禍の中で生活していく上で,大きな助けになる本だと思います。
この本を読んだから問題が解決する!といった銀の弾丸ではないし,そもそもそんなものはないというのが本書から得られる学びですが,真に不安を軽減するには,知識を蓄え理路を考える以外に手段はないと思います。
このコロナ禍で大きなストレスを感じている人を知り合いに何人か知っていますし,自分自身も影響を受けていると思います。
しかし,少なくとも自分は,不安やストレスという感情に沿って動くのではなく,感染症学や経済学の知見を学んで,そこから自分の行動を決めたいですね。
「自分の気持ちに正直になる」ことは素晴らしいと思いますが,だからといって理性を放棄していいことにはならないでしょう。
むしろ,自分の感情まで理知的に捉えられることに大きな価値を感じています。
フィクションにありがちな,理屈じゃなくパッションで皆を導く主人公キャラはあまり好きではありません*1。
これは本当に幼少期からの性向ですが,一番好きなのはクールで理性的なキャラクターでした。
例えば幼稚園児のときに観ていた「夢のクレヨン王国」というアニメがあるのですが,主人公シルバー王女が召喚するお供の中で,インテリキャラの「ネギック」が一番好きでした*2。
そういえば,NHKで観ていた「忍たま乱太郎」のED曲「〇点チャンピオン」で「お勉強ばかりがんばっても ダメなのさ 逆上がりができなくちゃ けっこうカッコ悪い」という歌詞があり,小柄で身体を動かすのが苦手で,部屋で本を読む方が好きだった自分は,ここで歌われている価値観に打ちのめされていました。
肉体的に弱いから理性主義に走ったとも思えますが,いずれにせよ,身体がある程度強くなった今でもやっぱり理知的キャラが好きなままです。
科学者などの理知的な態度に対して「冷たい」「人の心が分からない」と言われることもありますが,サイエンティストほどロマンティックな人種はいないと思いますね*3。
感情に関する認知科学や脳科学の研究成果を読むのが好きなのですが,自分の頭の中で起こっている化学反応を客観的に知り,「これこれこういう反応の結果,自分はこういう感情を感じている」と思考するなんて,最高にクールではないでしょうか。
それでは,また。
/ゴドー