プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

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テレイグジスタンス技術について思うこと

こんばんは,ゴドーです。


羽田空港を利用した友達がANAが提供しているアバターサービス「AVATAR-IN」がとてもよかったと言っていました。

スタッフがアバターロボットを操縦し,遠隔地から接客サービスを行うというもの。

単なるビデオ電話と違って,人がロボットを操作しているのがポイントですね。

その友達曰く「後ろに人がいるのが分かるので接客されている感があった」とのことでした。

www.youtube.com


この「AVATAR-IN」のように,遠隔地から物を操作する技術を「テレイグジスタンス」といいます。

技術力のある医者がロボットを操縦して遠隔地の患者を手術したり,原発等,危険度の高い場所での作業に遠隔ロボットを利用したりといった応用が考えられていますね。

羽田空港の例だと,例えば子育て中のスタッフが自宅からアバターを操作し接客シフトに付くといった使い方が将来的になされるのかも。


働き手不足や働き方改革に伴って,このテレイグジスタンス技術も今後広まっていくでしょう。

個人的には,アバターロボットの普及に伴って,ロボットの操縦を先読みする操作支援AIが発達すると思います。

人とAIがひとつのロボットを同時に操作するイメージですね。

ロボットの動きに人らしさを生み出すため,フルAIで操縦する未来もいつか訪れるかもしれませんが,まずは現状の人間操作を教師データとしたサポートAIを作る方が簡単そうかと。


このような支援AIが必要だと思う理由は,遠隔操作において遅延が問題になるだろうと思うから。

光速といえばとにかく速いものの代表として扱われますが,それでも1秒間に地球を7週半する程度”しか”ありません。

日本からアメリカにあるアバターを操作する場合,通信だけで数十ミリ秒の遅延があり,これが接客を受ける際の違和感につながる恐れがあります。

完全に入力が完了する前に,次の動きを先読みして動作を始める,そんなサポート技術が求められると想像しています。


それでは,また。

/ゴドー