プロジェクション・フィルム(仮)

いろいろ考えたことを言語化して焼き付けておくためのブログ。話題は研究・身体・生活から些細な日記まで雑多に。ほぼ毎日21時更新です

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施策はあくまで受益者目線で

こんばんは,ゴドーです。


Web上での子供のマスク着用に関する議論を見ていました。

個人的には「マスクを付けることによる利益」と「マスクを外すことによる利益」を比べて,前者が高ければマスクを付け,後者が高ければマスクを外せばよいというシンプルな考えです。


子供に関する議論で難しいと思うのは,直接の受益者である子供自身が議論に参加していない場合が多いこと。

べき論で言うならば,受益者である子供自身がどうしたいかが問題であり,大人は子供の意思決定に十分な情報提供をすべきなのでしょう。

もちろん,言葉が通じない幼子については保護者が代行して守ってあげる必要がありますし,子供が成人するまでは後見人として責任をもつべきだと思いますが,主導権は子供側にあるべきだと思います。


ちなみに,あまり同意が得られない考え方かもしれませんが,「子供が可哀相」というのは可哀相と思う大人の利益に関することであり,子供に関する政策を考える上では筋が悪いと思っています。

同様に「被災地の人が可哀相」「戦地の人が可哀相」などという意見も,個人が思う分には全く問題ないし,心優しい意見だとは思いますが,その感情だけで支援を行おうとすると,しばしば当事者の利益からズレるのではないかと危惧しています。

安寧な立場から「可哀相」と一方的に哀れむのは相手の尊厳を毀損していると言えなくもありませんし,特別必要とされていない支援(たとえば千羽鶴とかボロすぎる古着とか)に繋がる可能性があるのではないでしょうか。

施策はあくまで受益者の立場で考えるというのが大切ですね。


それでは,また。

/ゴドー